【学部】9.17環境科学セミナー 「ダムを壊す選択とダムを活かす挑戦」
2015年09月09日(水) 04:43更新
2015年度 環境科学セミナーを開催いたします。
9月17日(木)13:00~15:00
環境科学部B0棟2F会議室
どなたでもご参加いただけます(事前予約不要)
『ダムを壊す選択 と ダムを活かす挑戦』
「ダム撤去の現状とガバナンス過程-熊本県球磨川の荒瀬ダム撤去」
大野智彦氏 金沢大学 人間社会研究域
2014年に水循環基本法が成立するなど、流域を単位とした森川里海の水・物質循環の重要性に関心が集まっている。そうした中で注目されるのは、日本初の大型ダム撤去として2012年から熊本県球磨川で行われている荒瀬ダムの撤去である。2015年には右岸側の一部が完全に撤去され、61年ぶりにかつての流れが復活した。本報告では、こうしたダム撤去の現状を紹介し、撤去実現に至るガバナンス過程を中心に論じる。
「ダム開発後の参加型農業用水管理-インドネシアビリビリダムを対象に」
平山奈央子 本学 環境科学部 環境政策・計画学科
ダム建設後、受益者自身が関連施設の利用や管理に関わるPIM(Participatory Irrigation Management・参加型灌漑管理)の考え方が着目されている。インドネシア南スラウエシのビリビリダム灌漑受益地域では,管理方法の問題によって末端水路まで十分な水量を配水できていない。本報告では、水管理関係者のコミュニケーションによって配水状況を改善できないかとの問題意識より,乾季作中の水路やゲートの管理のための関係者のコミュニケーションと水田の湛水状況との関係性について論じる。