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集団の意思決定における自己主張の大切さ【平山奈央子】

2017年08月03日(木) 01:30更新

突然ですが、人生は意思決定の連続です。

これまでの意思決定を振り返り、あなたはどれくらい満足のいく意思決定をしてきたでしょうか。『意思決定』とオーバーに言っていますが、「今日何を食べるか」という日常的なものから、「どの大学に行くか」というその後の人生を大きく左右するようなものまで様々です。あなた自身のことについて、あなたが、あなた自身の考えに基づいて決定することは自然なことです。一方で、「家族で夕食に何を食べるか」や「親御さんの考えも含めて進路を決める」ということになると、あなた自身だけの考えで決定できない場面もあります。抽象的な言い方をすると、意思決定の結果があなた以外の人や自然環境に影響がある場合、かつ、関係する人達と意見が違う場合、合意形成が必要になります。

このような場面において、ファシリテーションが役立ちます。これについて学ぶため、私の担当する授業の一つに「ファシリテーション技法・演習」があります。ファシリテーションとは、参加者の意見を引き出し、それらを可視化し、歩み寄りを進めるための意見の交通整理することです。また、これを実施する人をファシリテーターと言います。

ファシリテーション技法・演習(授業)の様子

この授業の様子や学生との日常的なやり取りから、最近少し気になることがあります。それは「主張がない(思っていても言わない)」と「他人と対立しない」学生が多いことです。歩み寄りを進めるファシリテーターが対立を促すのはおかしいと思うかもしれませんが、歩み寄りや合意形成において他者の意見を理解しようとし、時には対立することも大事なプロセスです。特に、「主張がない」ことの裏には、興味・関心の幅が狭いことや物事を表面的にしか捉えられていないことが関係していると思います。また、他の参加者にどう思われるか、ということを気にしたり、違う意見を調整することを面倒だと思う人もいるのではないでしょうか。

そんな方にお勧めしたいのが、8月26日(土)コラボしがで開催される「第7回びわコミ会議」です。
第7回びわコミ会議ちらし<http://mlf.shiga.jp/PDF/H29_biwacomi_flyer_A3.pdf

この催し物では、琵琶湖の現状や課題に対する取り組みについて行政や事業者、NPOの現場の生の声を聞くことができます。また、午後はテーマごとにグループディスカッションが行われ、様々な考え方や意見の違いを知り、話し合いに参加することができます。様々な意見に関心を寄せて、知りたいと思うマインドが大切です。また、他人と話す中で、自分の考えを整理し、心地よいコミュニケーションを身に着けることができるのだと思います。こういう催し物に10代、20代の若い人の参加が特に少ないので、参加することで他の参加者の刺激にもなることと思います。ぜひ積極的にコミュニケーションの幅を広げるトレーニングをしてみてください。

参考:マザーレイクフォーラム<http://mlf.shiga.jp/biwacomi