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バルセロナで見たガウディ建築の偉大さ 【和田有朗】

2015年10月01日(木) 04:34更新

数年前にスペインのバルセロナに行きました。スペインのバルセロナには、スペイン・カタルーニャ出身の建築家アントニ・ガウディ氏が手掛けた建造物等が数多く残っています。
その中でも、サグラダ・ファミリアは誰もが知っている建造物だと思います。この世界遺産は1882年の着工から現在も工事中で未完成であり、かつては、完成までに300年くらいはかかると言われていました。そのため、完成したものを実際に見るのは無理だと思っていました。しかし、先日ガウディ没後100年の節目となる2026年に完成すると発表されました。これが実現すると、1882年の着工から150年弱で完成することになります。つまり、かつて予想されていた工期が半減されることになります。この工期半減の裏には、3DプリンターやCNC(コンピューター数値制御)の石材加工機といった先端IT(情報技術)の進歩や活用があるそうです。
サグラダ・ファミリアはチケットを買うときにオプションでエレベーターで屋上へ行くチケットを買うことができます。しかし、そのことを知らずに普通に入場するだけのチケットを買ってしまったので、中に入ってからエレベーターで屋上に行ける事実を知って残念に思ったのが懐かしいです。もし、行かれるときは入口のチケット売り場で屋上へ行くエレベーターのチケットもオプションで購入すると良いと思います。
それ以外にもバルセロナにはガウディ作の世界遺産建築を見ることができます。その中でも印象的だったのが、カサ・ミラという世界遺産建築です。地中海を見立てたという波打つような外観になっています。タイルでできている屋上を除く、建物全体が巨大な剥き出しの石のような外観なので、地元の人には石切り場(ペドレラ)と呼ばれているそうです。
このカサ・ミラは現在もマンションとして使用されています。1906~1912年に建築されたもので、現在でも4世帯が居住しているそうですが、昔からの賃貸契約を代々引き継いでいるらしく、7部屋ある豪邸が月1,200ユーロ(約16万円)という値段で借りられるそうです。
住人がいるマンションなので、建物全部を自由に見学できるわけではありませんが、屋上は見応え十分だと思います。ローマ時代の兵士の兜などをイメージしたというユニークな形と色合いの煙突や通気口がにょきにょきと立つ摩訶不思議な空間ですが、アーチの間からサグラダ・ファミリアが見えます。サグラダ・ファミリアの屋上には行けませんでしたが、カサ・ミラからサグラダ・ファミリアやバルセロナ市内を一望できたので圧巻でした。
バルセロナの街並みは区画整理がされており、迷うことなく目的地に着くことができると思います。ただ、8月の下旬に行ったので、ここは日本なのかと思うぐらいメイン通りを歩いていると日本人とすれ違い、日本語が聞こえてきました(笑)。
一度、自分のお気に入りのガウディ建築を見つけてみてはいかがでしょうか。

参考
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO79896760Z11C14A1000000/
http://allabout.co.jp/gm/gc/51510/

サグラダ・ファミリア。「生誕のファサード」側より(写真:家入龍太)

サグラダ・ファミリア。「生誕のファサード」側より(写真:家入龍太)

カサ・ミラ

カサ・ミラ

カサ・ミラ屋上

カサ・ミラ屋上