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実践的な授業で身につけた行動力と実践力

王 嘉陽 さん


2008年度入学

卒業後

所属

東京大学政策ビジョン研究センター

職種

特任研究員

(2018年07月09日現在)

王 嘉陽さん
王 嘉陽さん
自ら問題を設定し中国の企業調査を実施。中国政府が実施した共同調査にも参加。実践的な講義を通して、高度な行動力、実践力を身に着けた。これらが現在の研究と仕事に大きく役に立っている。

現在の仕事では、どのような問題・課題・困難に挑んでいますか?

気候政策を含め、国際社会の持続可能な社会への希求は近年特に強くなってきています。パリ協定では、日本を含め各国がNationally Determined Contribution(NDC)を提出し、5年ごとにレビューを受けることになります。その際、統合評価モデルは、気候政策の評価の基本的な情報を提供します。日本では統合評価モデルを用いた優れた研究が行われてきており、地球温暖化対策計画などの策定の際に情報を提供してきました。しかし、他の先進地域がモデル相互比較で評価を行うことが一般的になり、モデル間の違いに起因する不確実性を明示的に扱い、頑健な政策対応を模索することに注力してきているのに対し、日本では学術的なモデル比較は皆無に近いです。

そのため、私は現職のプロジェクトで、2030年-2050年という長期の視野に立って、複数の統合評価モデルによって得られる情報から日本の気候政策を評価しています。様々な不確実性(モデル間の違い、再生可能エネルギーの大幅導入の可能性、エネルギー技術イノベーションの展望、原子力のあり方)を踏まえた知見を得ることで、頑健な気候政策の方向性を示すことができます。

学科で学んだことは、いまの仕事の中でどう生かされていますか?

在学中、文理問わず幅広い基礎知識を勉強しながら、フィールドワークやイベント計画などの演習科目を通じて高度な行動力と実践力を身につけました。これは現在の研究と仕事に大きく役に立っています。

一年生からフィールドワークなどの学外現場演習に参加し、現場や社会から学べました。そして、イベント計画論などの実践的な授業で、自ら問題設定、計画、実行を行うことによって、自身の行動力と実践力を高めました。3年生の時に参加した社会調査実習では、自ら問題を設定して中国の企業調査を行いました。その後、中国政府が実施した共同調査にも参加しました。この高度な行動力と実践力を高く評価されたことが、現職に就くことができた重要な一因です。

入学を検討している人へのメッセージ

私が何より好きだったのは大学のキャンパスです。囲いがなく、開放感抜群のキャンパスで、地元に溶け込んだ心地良いキャンパスライフを過ごせました。豊かな自然と地域で、自由かつ多彩な学生生活を送りましょう。

卒業生の王嘉陽さんが、環太平洋産業連関分析学会 奨励賞を受賞しました!
受賞記事はこちらで→http://depp-usp.com/archives/4191